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"Sons & Lumières & コーヒー" Date : 2011.02.05 Photo : AKITO SENGOKU |
"Sons & Lumières" 展覧会図録
02月03日 Meditationsにて購入。
Elias Romeroという「Light Showのグランドファーザー」と呼ばれている人のDVDが入ったというので、丸太町のMeditationsへ見に行った。(因に、この頃Meditationsに行く時は、レコード・CD類は見ないようにしている。見ない。あえて見ない。欲しくなるから、絶対。)
そこでお店の人が見せてくれた、この本。
家に帰ってからよく見てみたら、フランスのポンピドゥー センターで、2004年12月から2005年01月にかけて行なわれた"Sons & Lumières"という展覧会の図録でした。フランス語は分からないけれど、英語でのタイトルは"Sounds & Lights"。副題には、"A History of Sound in the Arts of the 20th Century"とかいてある。
表紙には最近好きになった、James Whitneyのフィルム"
Yantra"のイメージが使われていて、10インチのレコードよりはひとまわり大きく、12インチよりひとまわり小さいサイズ。見たとたんに、すぐ気にいってしまった。背は黒く、出版元か美術館の白いロゴマークがある以外なにも書かれていない。薄い。後で調べたら、階段のようなロゴマークはポンピドゥー センターのものだった。
中身は、1910-20年代のペインティングからはじまり、Thomas Wilfred、Nam June Paik、Bill Viola、Joseph Beuys、Bruce Nauman、Marcel Duchampの楽譜、John Cageの楽譜、La Monte Youngの楽譜、その後、楽譜に見える(見えてしまう)ものがつづく、Fluxusのパフォーマンスの写真など。あげだしたらキリがなくなったので、だいぶ省略。
中でも嬉しかったのは、表紙を飾っているJames Whitneyはもちろんのこと、Oskar Fischinger、Norman McLaren、Len Lyeなどの作品のフィルムが、10コマから8コマ分くらいを、いわゆるベタ焼き状態で撮影したものが載っていていたこと。画像が連続して「フィルム的雰囲気」で並んでいるわけではなく、パーフォレーション(穴)の部分までキッチリ「フィルム」として見ることができた。あたり前のことなのだけれど、普通は1コマづつしか見られないイメージが、連続して見られたことが新鮮で、さらにそこには物質感もある。単純に作品の構造が見れただけかもしれないが、映像という「コト」が、フィルムという「モノ」によってできている事実を再確認したことで、よりリアリティを感じた。
気になったもの。
Thomas Wilfredの作品。
もともとこの人の作品を見せるために、この本を教えてもらいました。光の反射。詳細は、よく読んでおきます。
La Monte Youngのインスタレーションの写真。
作品が展示された広い空間にピンク/紫色の照明があたっていて、15人位の人が真ん中に集まって床に座っているもの。それしか載ってないのだけれど、すごく良い写真だと思った。
未来派 Luigi Russoloの騒音芸術のための楽器 "イントナルモーリ"の中身の写真。
初めてみた気がする。結構、空洞でした。
薄い本なのはずなのにボリュームがあって、すごく充実している。
見に行っただけのはずのMeditationsだったが、結局、当然のようにグランドファーザーの"
3 FILMS"も買ってしまった。資料。